3色ボールペン読書法について

 ましてや、本を読むときに3色ボールペンを使うなど言語道断だ。
「えーと、ここは面白いから緑を使って、ここは重要だから赤かな」
 こんなことを考えながら本を読むのは、もはや読書とはいえない。受験勉強で暗記をするために参考書に線を引くのと同じである。この調子で本を読んでいたら、1冊読み終えるまでにどれだけの時間がかかるのだろうか。暇な人にしかできないだろう。
 なかには、3色ボールペンを使って星新一三島由紀夫の本を読み解く人もいるのだから、信じられない。情報は得られても、感動は得られない。思考力を養うというが、かえって思考を停止させているのではないだろうか。

『本は10冊同時に読め!』(成毛眞 知的生きかた文庫)p.128〜p.129

 固有名詞はでてこないけれど、「なかには」とかいっているけど、特定の一人の人物を指しているのがあまりにあからさまで笑ってしまった。いやいや面白い。