有益な情報を抽出するプロセス

 有益な情報を抽出するためのプロセスは、コーヒー豆からコーヒーを作るのに似ている。まず、コーヒー豆を粉状にする作業(第一のプロセス)。次に、フィルターをかけ、お湯を注ぐ作業(第二のプロセス)。まったく異なる二つのプロセスを通す事によって、抽出されるものが有益な情報になるのではないかと考えている。
 どんな高級な豆でも、挽き方によって味は違ってしまうし、入れるお湯の温度によって異なる風味になる。その切り口が個性となって表れるのではないかと考えている。

『大局観』(羽生善治 角川oneテーマ21)p.119